仏壇の引き出しや、位牌の後ろの小さな棚を片づけていると、見覚えのない箱がいくつも出てくることがあります。祖父の勲章、古い硬貨、形見の指輪。手に取って、しばらく動けなくなる人も少なくありません。「これは捨てていいのか、それとも残すべきなのか」という迷いは、ものの値段とは別のところにあります。
私は買取の現場に11年立ち、査定してきた品物は1万件を超えました。貴金属が本業ですが、遺品整理や仏壇まわりの片づけで「これはどうしたら」と相談されることがよくあります。今回は、その中でも判断に迷いやすい5つを整理しました。急いで決める必要はありません。まずは手を合わせてから、ゆっくり見ていただければと思います。四十九日や一周忌など、気持ちの区切りがついたタイミングで動く人がほとんどです。
先に、費用のことだけ。
今回挙げる業者の費用は、公式サイトにこう書かれています。費用や返送料は、買取方法や品物の条件で異なります。申し込む前に、各社の条件をご確認ください。
- 獏:出張は無料
- ウリエル 骨董:出張料・査定料無料。査定額を聞いて断った場合もキャンセル料はなし
- ウリエル:「査定料や買取手数料、キャンセル料、出張費用などすべて無料でご利用いただけます。」
相談先を選ぶ目安
条件の比較は記事の後半にあります。
仏壇まわりで見つかる5つの見られ方
| ①勲章・記章 | 銀や金でできていれば、素材として見てもらえます |
|---|---|
| ②古い硬貨・記念コイン | 古銭の窓口で、まとめて見てもらえます |
| ③銀の香炉・仏具 | 銀製品の範囲として見てもらえます |
| ④形見の指輪やネックレス | ジュエリーとして、状態を問わず見てもらえます |
| ⑤古い写真アルバムに挟まれた切手 | 切手の窓口で、まとめて見てもらえます |
ここでは、公式サイトで取扱いと条件を確認できた相談先を紹介します。仏壇まわりの品物は、故人の思い出そのものでもあります。無理に急がず、家族で話し合ってから決めても遅くはありません。捨ててしまえば、それきり確かめる手立てはなくなりますが、査定に出すことと手放すことは別の話です。見てもらってから、やはり手元に残す、という選び方もできます。今回確認できた3社は、いずれも仏壇まわりの品物を専門にしているわけではなく、骨董・美術品の窓口として幅広く受け付けている会社です。
11. 勲章・記章
仏壇の引き出しから、箱に入った勲章や記章が出てくることがあります。もらった本人が亡くなると、由来を知る人がいなくなり、そのまま手つかずで残されがちです。何のための勲章か分からないまま、手を合わせるたびに目に入る、という家も多いようです。
獏は、公式サイトの買取対応一覧に「勲章」という言葉をそのまま挙げています。銀や金でできた勲章は、貴金属としても骨董としても見てもらえますよ。遺品整理で貴金属はどこから出てくる?にあるように、仏壇まわりは貴金属が見つかりやすい場所のひとつです。
- 箱に「純銀」「金張」の表示があるもの
- リボンや略綬(りゃくじゅ)がすり切れているもの(そのままで大丈夫です)
- 何個かまとまってあるもの
- 由来が分からなくなっているもの
22. 古い硬貨・記念コイン
仏壇の引き出しの奥から、古い硬貨や記念コインが小袋に入って出てくることがあります。今は使えないお金だから、と紙幣や硬貨をまとめて処分してしまう人もいますが、記念コインは通常の流通貨幣とは見方が違います。何年に発行されたものかも分からず、そのまま箱にしまい直してしまう人がほとんどです。
獏は対象品目に「古銭」を挙げています。ウリエル骨董も「コインや金瓶、仏像など、貴金属が使用されたお品物であれば何でも査定いたします」と案内していますよ。年号や種類が分からなくても、まとめて見てもらえば十分です。
- 桐箱や記念ケースに入った記念コイン
- 変色している、汚れている硬貨(磨かなくて大丈夫です)
- 海外で発行された記念コイン
- 種類の分からない古い硬貨のまとまり
33. 銀の香炉・仏具
仏壇に置かれている香炉やりん、花立てなどの仏具は、日常的に磨かれることも少なく、黒ずんだまま何十年も置かれていることがあります。買い替えのときに古いものをどうするか、迷う人は多いです。処分するにも、仏具だからと躊躇して、結局そのまま倉庫や物置に移されることもよくあります。
獏は骨董・古美術の買取できる美術品として「仏像、仏頭、仏画」「銀瓶(急須・湯沸等)、銀製品全般」を挙げています。ウリエル骨董も骨董の対象品目に「銀製品」を明記し、仏像などの美術工芸品も対象としていますよ。黒ずみは磨かずに、そのままの状態で見てもらってください。
- 銀製・金属製の香炉、りん、花立て
- 黒ずんでいる、変色しているもの
- 木箱に入った仏具のセット
- 使わなくなった古い仏具一式
44. 形見の指輪やネックレス
仏壇の引き出しの小箱から、亡くなった家族の指輪やネックレスが出てくることがあります。身につけていた品物だけに、手放していいのか、家族の中でも意見が分かれることがあります。誰か1人が決めるより、時間をかけて気持ちが固まってから動くほうが、あとで悔やまずに済みます。
獏は買い取り対応一覧に「ジュエリー」を挙げており、ウリエル骨董も貴金属が使われた品物であれば何でも査定すると案内しています。形見の指輪を売るのは薄情?にあるとおり、手放す・手放さないは、いつ決めても構いません。気持ちの整理がついてからで大丈夫です。
- 石が外れている、変形しているもの
- 刻印や証書があるもの・ないもの、どちらも
- 片方だけ残っているピアス
- 誰のものか分からなくなっている指輪
55. 古い写真アルバムに挟まれた切手
仏壇のそばに置かれた古い写真アルバムをめくっていると、ページの間から記念切手が出てくることがあります。写真の整理をしていて、思いがけず見つかる品物のひとつです。写真そのものは残しておきたくても、挟まっていた切手をどうするかは、また別の問題として残ります。
獏は買い取り対応一覧に「切手」を挙げています。台紙に貼ったままでも、封筒に入ったままでも、まとめて見てもらえますよ。写真そのものは処分に迷う場合、まず切手や書類だけを抜き出して確認する、という進め方もできます。
- 記念切手・特殊切手が挟まったアルバム
- 年賀状や手紙に貼られたままの切手
- 台紙に整理されたコレクション
- 種類の分からない古い切手のまとまり
5つまとめて出す方法
仏壇まわりの品物は、種類も大きさもばらばらですが、宅配買取ならまとめて箱に詰めて送れます。自宅から一歩も出ずに済むので、気持ちの整理がついたタイミングで、自分のペースで進められます。
仏具のように重いものや、量が多い場合は、出張買取のほうが向いています。家族の立ち会いのもとで、その場で1点ずつ確認しながら進められるのも安心材料です。どちらの方法でも、査定額を聞いてから決めることができますよ。写真だけ先に送って、大まかな見立てを聞いてから日程を決める、という進め方もできます。
- 箱や証書、リボンも一緒に出す
- 汚れや黒ずみは無理に落とさず、そのまま見てもらう
- 刻印や証書のある部分を、明るいところで写真に撮る
- 本人確認書類を用意しておく
本人確認書類は、法律で確認が義務づけられているので必ず必要です。獏もウリエルも、身分証がないと買取ができないと公式に案内しています。
受け付けている業者
ここでは、公式サイトで確認できた条件だけを並べます。順位ではなく、骨董・貴金属として幅広く見てもらえる窓口として3社を紹介します。
相続した貴金属はどう売る?にあるように、遺品の貴金属は名義や手続きで迷うこともあります。分からないことは、申し込みの前に窓口へ相談してみてください。名義変更や書類の準備が済んでいなくても、まずは品物の写真を見てもらうところから始められます。
| 獏 | ウリエル 骨董 | ウリエル | |
|---|---|---|---|
| 買取方法・エリア | 出張買取・店頭買取・宅配(郵送)買取の3種類。出張は日本全国。店舗は東京・名古屋・大阪・広島・福岡 | 出張買取・催事買取。関東・中部・近畿・中国・四国・九州(沖縄県は対象外。岐阜県は一部市のみ) | 出張買取・宅配買取・催事買取。関東(茨城・栃木・埼玉・千葉・東京・神奈川)/中部(岐阜・静岡・愛知)/近畿(兵庫・京都・滋賀・大阪・奈良・和歌山・三重)/中国(島根・鳥取・岡山・広島・山口)/四国(徳島・香川・愛媛・高知)/九州(福岡・長崎・大分・佐賀・熊本・宮崎・鹿児島)。「※沖縄県は対象外です」「※一部対応できない市町村がございます」 |
| 費用 | 出張は無料 | 出張料・査定料無料。査定額を聞いて断った場合もキャンセル料はなし | 「査定料や買取手数料、キャンセル料、出張費用などすべて無料でご利用いただけます。」 |
| 返送・キャンセル | 今回確認した公式の逐語には記載なし | クーリングオフに対応し、買取成立後8日以内のキャンセルに応じる | 出張買取はクーリングオフに対応。「買取成立後8日以内のキャンセルに応じます」 |
各社の公式サイトに書かれている条件をそのまま並べました。順位ではありません。
美術品買取専門店 獏(株式会社獏)
公式サイトの対象:買い取り対応一覧に「日本画・油絵・版画・掛軸・書道具・陶磁器・陶器・美術品・古美術品・切手・古銭・置物・香木・中国骨董品・勲章・ブロンズ・彫刻・漆器・鉄瓶・甲冑・工芸品・七宝焼・着物・銀製品・ブランド食器・ジュエリー・時計」。仏像・仏頭・仏画も対象。「箱破損、箱無し、付属品無し」「欠け、修復や破損」のあるものも対象
東京都公安委員会許可 第302191906736号
骨董の出張買取ウリエル(株式会社クオーレ)
公式サイトの対象:絵画・掛け軸・茶道具・書道具・陶磁器・中国美術・香木・仏像・美術工芸品・ペルシャ絨毯・銀製品・刀剣など幅広く対応。「コインや金瓶、仏像など、貴金属が使用されたお品物であれば何でも査定」
愛知県公安委員会 第542791100800号
出張買取ウリエル(株式会社クオーレ)
幅広い品目をまとめて相談できる出張買取です。1点だけでも、家じゅうの整理でも申し込めます。
公式サイトの対象:買取品目に「着物/切手/古銭/毛皮/ブランド品/ブランド食器/金・貴金属/お酒/宝石/時計/骨董品/オーディオ/買取×遺品整理/レコード/楽器/ゴルフ/香水/カメラ/ホビー」を掲載
愛知県公安委員会 第542791100800号
この記事は、公式サイトで確認できた品目の範囲でまとめています。仏壇まわりの品物は、家族それぞれに思い入れがあるものです。無理に1人で決めず、気持ちの整理がついてから、家族と相談しながら進めていただければと思います。
Qよくある質問(公式サイトの答えから)
まとめ
- 勲章・古銭・仏具・指輪・切手は、それぞれ受け皿となる窓口があります
- 銀や金でできているか、古い品目として挙げられているかが目安になります
- 手を合わせてから、家族の気持ちが落ち着いたタイミングで、まとめて見てもらえば十分です
品物に合わせた相談先


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