棚の奥に、白い陶器の人形が何年もそのまま置かれていることがあります。引っ越しや片づけのときに手が止まり、割れたら困るからと結局そのまま箱にしまい直す。そんな経験をした方も多いはずです。
私は買取の現場に11年立ち、査定は1万件を超えました。貴金属が本業なので、陶器の人形そのものの美術的な価値は専門外ですが、素材や刻印の見方は共通しています。今回は、公式サイトで条件を確認できた相談先を紹介します。
先に、費用のことだけ。
今回挙げる業者の費用は、公式サイトにこう書かれています。費用や返送料は、買取方法や品物の条件で異なります。申し込む前に、各社の条件をご確認ください。
- 獏:出張は無料
- ウリエル 骨董:出張料・査定料無料。査定額を聞いて断った場合もキャンセル料はなし
- うるココ:送料・査定料・キャンセル料は0円。宅配の梱包キットも無料
相談先を選ぶ目安
条件の比較は記事の後半にあります。
陶器の人形の見られ方を3つに
| ◎高く見てもらいやすい | 底に窯元やブランドのロゴが刻印されているもの。リヤドロなど、海外の有名メーカーのものは特に見てもらいやすくなります |
|---|---|
| ○条件しだい | 箱や証明書がそろっているもの、シリーズ物、状態のよい彩色 |
| ○まとめて出す | 刻印の分からない量産品。何体かまとめて出せる場合 |
今回は、陶器の人形の扱いを公式サイトで確認できた相談先を紹介します。「陶器」「人形」という言葉を看板に掲げた買取店は少ないので、骨董・美術品を扱う業者か、ブランド品の小物まで幅広く扱う業者に相談することになります。
実は、陶器の人形も売れます
結論から言うと、陶器の人形だけを専門に扱う買取店はほとんど見当たりません。受け皿になるのは「骨董・美術品」と「ブランド品・不用品全般」の2系統です。
今回確認した獏は、買い取り対応一覧に「陶磁器・陶器」という言葉をそのまま挙げています。ウリエル骨董も、対象品目に「陶磁器」を明記していました。
一方、うるココは買取品目の一覧に「人形買取」「骨董品買取」という区分を用意しています。陶器の人形は、この区分の範囲として相談できます。獏とウリエル骨董は「陶磁器・陶器」を品目に明記しているので、美術品として見てもらえます。
つまり、受け付けてもらえるかどうかは業者ごとに書き方が違うだけで、写真を見てもらえば判断してもらえます。申し込みの前に、品物の写真を送って相談するのが確実です。
こういうものが、特によく見てもらえる
線引きになるのは、底の刻印です。陶器の人形は、底に窯元やブランドのロゴが印刷・刻印されていることが多く、これでメーカーが分かります。

代表的なのが、スペインのリヤドロです。底に青い紋章と「LLADRO HAND MADE IN SPAIN」の文字が入り、モデル番号が刻まれています。こうした刻印があると、どのシリーズのどの人形か特定しやすくなります。

私が貴金属を査定するときも、まず刻印を探して、それから素材や状態を確かめるという順番です。陶器の人形も同じで、底を見ることが最初の一歩になりますよ。
- 底に窯元・メーカーのロゴが刻印・印字されているもの(リヤドロ、ノリタケ、大倉陶園、マイセン、ロイヤルコペンハーゲンなど)
- モデル番号や生産国の表示があるもの
- 「HAND MADE IN SPAIN」のように、製造国が読み取れる表示があるもの
- 人物や動物をモチーフにした、造形の細かいもの
- 限定生産・シリーズ物と分かるもの
- 箱や証明書、購入時のカタログがそろっているもの
- 彩色がはっきり残り、変色の少ないもの
- 台座の造形やロカイユ調の装飾が凝っているもの
- 何体かまとめて出せる場合
一方で、底に刻印がなく、メーカーの分からない量産品は、この段の対象からは外れやすくなります。1体だけで迷うより、ほかの陶器や骨董と一緒に見てもらうほうが話は進みます。
こういう状態でも売れます
陶器は割れ物なので、長く飾っているうちに小さな欠けや汚れが出てきます。ただ、これは査定を止める理由にはなりません。

- 指先や花びらなど、細かい部分に欠けがある
- 表面に細かいひびが入っている
- 色があせている、黄ばんでいる
- 箱や証明書が残っていない
- 長年飾っていたので、ほこりや汚れが付いている
獏は「欠け、修復や破損」「箱破損、箱無し、付属品無し」のあるものも、買取できる品として挙げています。ウリエル骨董も「一見、状態が悪く見える骨董品でも思わぬ高値が付く場合がございます」と案内していますよ。
箱がなくても、欠けがあっても、まずはそのままの状態で見てもらえます。
受け付けている業者
ここでは、公式サイトで確認できた条件だけを並べます。順位ではありません。
「陶磁器・陶器」を品目に明記しているのは獏とウリエル骨董の2社です。うるココは「人形」という区分で見てもらえます。申し込みの前に、写真を見てもらって確認してください。
| 獏 | ウリエル 骨董 | うるココ | |
|---|---|---|---|
| 買取方法・エリア | 出張買取・店頭買取・宅配(郵送)買取の3種類。出張は日本全国。店舗は東京・名古屋・大阪・広島・福岡 | 出張買取・催事買取。関東・中部・近畿・中国・四国・九州(沖縄県は対象外。岐阜県は岐阜市・瑞穂市・可児市・美濃加茂市・多治見市のみ) | 出張買取・宅配買取・店頭買取。離島を除く全国対応(北海道は対象) |
| 費用 | 出張は無料 | 出張料・査定料無料。査定額を聞いて断った場合もキャンセル料はなし | 送料・査定料・キャンセル料は0円。宅配の梱包キットも無料 |
| 返送・キャンセル | 返送料・キャンセル条件は申込前に確認してください | 出張買取はクーリングオフに対応し、買取成立後8日以内のキャンセルに応じる | 宅配買取は送料も含めて同社負担で返送。出張買取もキャンセル料はなし |
各社の公式サイトに書かれている条件をそのまま並べました。順位ではありません。
美術品買取専門店 獏(株式会社獏)
公式サイトの対象:買い取り対応一覧に「日本画・油絵・版画・掛軸・書道具・陶磁器・陶器・美術品・古美術品・切手・古銭・置物・香木・中国骨董品・勲章・ブロンズ・彫刻・漆器・鉄瓶・甲冑・工芸品・七宝焼・着物・銀製品・ブランド食器・ジュエリー・時計」。「箱破損、箱無し、付属品無し」「欠け、修復や破損」のあるものも対象
東京都公安委員会許可 第302191906736号
骨董の出張買取ウリエル(株式会社クオーレ)
公式サイトの対象:絵画・掛け軸・茶道具・書道具・陶磁器・中国美術・香木・仏像・美術工芸品・ペルシャ絨毯・銀製品・刀剣など、幅広いジャンルに対応。「一見、状態が悪く見える骨董品でも思わぬ高値が付く場合がございます」。人形の記載はなし
愛知県公安委員会 第542791100800号
うるココ(株式会社ULTRA_WIDE)
公式サイトの対象:買取品目一覧に「人形買取」「骨董品買取」を明記。見出しは「ブランド品のファッション・小物全般が対象です」。「取扱いカテゴリに記載がないものでも、買取できるケースがありますのでお気軽にご相談ください」との案内あり
大阪府公安委員会 第621010150402号
出す前にやっておくと早いこと
陶器の人形が出てきたら、汚れが気になってきれいに拭きたくなります。ただ、力を入れてこすると、彩色や金彩が薄くなってしまうことがあります。
- 底の刻印を、明るいところで写真に撮る
- 汚れは軽くほこりを払う程度にして、無理にこすらない
- 箱や証明書、購入時のカタログも一緒に出す
- 欠けている部分があれば、その箇所も写真に撮っておく
- ほかの陶器や骨董と一緒に、まとめて査定を頼む
- 本人確認書類を用意しておく
本人確認書類は、法律で確認が義務づけられているので必ず要ります。獏もウリエル骨董も、身分証がないと買取ができないと公式に案内していますよ。
ほかの品物も一緒に整理したい場合は、まとめて査定に出す方法(出張・宅配)も確認できます。
Qよくある質問(公式サイトの答えから)
まとめ
- 陶器の人形は、底の刻印でメーカーが分かれば相談しやすくなります
- 「陶磁器」「人形」を品目に明記する業者もあれば、骨董・美術品という範囲で見る業者もあります
- 欠けがあっても、箱がなくても、まずはそのままの状態で写真を送って相談できます
品物に合わせた相談先


コメント